知識の連結
誰も比べたことのない二つを比べるのが、知識の連結です。博識家の比較一つで、問題の性質が変わることがあります。
Polymathは多くの分野に深く通じた人。日本語では博識家。
一つの分野の言葉だけでは解けない問題を前にすると、博識家はその分野をさらに掘り下げません。ほかの場所で似た構造を見たことがないかを、まず思い出します。関係なさそうに見えた二つが同じ原理で動いていると気づくところから、このタイプは問題を解きはじめます。
気が散っている、広く見すぎると、博識家はよく言われます。このタイプが実際にしているのは、分野どうしの関係を見つけて新しい説明をつくることです。この分野では初めての問題が、ほかの分野ではすでに解かれていることが多いと知っています。
長く行き詰まっていた問題を博識家がほかの分野の言葉で説明し直すと、人はまた話し合いはじめます。決定を急かされると、見る範囲を広げるばかりで結論を先送りします。博識家にとっての成長は、関心を減らすことではなく、広くつないだものを実際の選択一つに絞ることです。
博識家が集めるのは事実ではなく、事実どうしの間にある規則です。このタイプは知識の量ではなく、知識をつなぐやり方で説明できます。
同じ問題を見ても、このタイプが思い浮かべる事例はほかの分野のものです。いくつもの分野を一緒に見る習慣で判断するので、問題を定義する言葉から違うものを選びます。
専門性の深さで博識家を評価すると、このタイプの本当の使いどころを見落とします。博識家が広く見ることで、いつ答えを見つけ、いつ結論を遅らせるのかを知っておくほうが、より正確に理解できます。
誰も比べたことのない二つを比べるのが、知識の連結です。博識家の比較一つで、問題の性質が変わることがあります。
参考にできる事例がない仕事で、博識家は統合思考と好奇心を使い、ほかの分野から持ってくるものを見つけ出します。前例がないという言葉は、このタイプには、まだほかの分野を探していないという意味です。
新しい領域に入るとき、博識家は視点の拡張と学習速度を一緒に使います。初めて見る分野でも、すでに知っている構造と比べながら速く身につけます。
博識家の特徴は、異なる分野をつなぐときに表れます。下の四つの段階は、このタイプがいくつもの分野で見たものを一つの説明にまとめる順序です。
異なる分野のヒントをつなぎます。
問題を説明する言葉を変えてみます。
新しい説明モデルをつくります。
つながりを実際の結論に絞ります。
焦点の維持、実行への集中、優先順位の点数が低い博識家は、よいつながりを見つけても結論を出せません。つながりは増えるのに、選択がない状態です。
博識家が範囲を広げるばかりなのは、新しいつながりが見えるたびに、今やっていることがまだ整理しきれていないと感じるからです。気が散っているからではありません。締め切りが近いほど、この感覚は強まります。
始めるときに、つながりをいくつまで見るかを決めておくのが、博識家に合った調整です。その数を超えたら、結論を出すほうへ向きを変えます。関心を断つのとは違います。
博識家の話がテーマからそれるのは、ほかのことを考えているからではありません。このタイプはいろいろな話を経て答えを探すので、途中で切らずに聞けば、博識家はたいてい最初の問いへの答えを出します。
前例がなく、定義からやり直さなければならない仕事は博識家に任せてください。つながりを増やすだけでは結論が出ないので、いつ範囲を絞るかを前もって決めておく必要があります。
広く見たものを一つの結論として出せるようになれば、博識家は成長したということです。関心が狭くなったのではなく、つながりを結論に変える力がついたのです。
博識家に答えだけを求めると、答えが遅れます。何と何を比べてみたのかから尋ねれば、根拠と答えが一緒に出てきて、その根拠がほかの人には新しい視点になります。
以下の人物は「この人がPolymathである」と診断するものではありません。公開されている役割や代表的な場面から、近い作動方式を理解するための参考例です。
イタリアの芸術家、発明家、解剖学の研究者。
芸術と科学を行き来したノート複数の分野を一つの好奇心でつないだ代表的な事例で、博識家の広い探索性を説明するのに向いているでしょう。
アメリカの政治家、科学者、発明家。
政治・科学・出版の活動の並行さまざまな領域を行き来しながら、実際の社会の成果へつないだ姿は、博識家の実用的な広がりに近いものです。
ドイツの作家、自然研究者、政治家。
文学と自然研究の両立ゲーテはファウストのような文学作品を書くかたわら、植物の形態や色彩を研究して書物にまとめ、ヴァイマル公国では鉱山や財政を管理する公職に就きました。文学・科学・行政を一人で行き来した実例で、複数の分野への関心が互いを深めた記録が残っています。
ペルシャの医学者、哲学者。
医学典範 · 医学と哲学の統合イブン・スィーナーは当時の医学の知識を集めて整理した医学典範を著し、この書はその後600年にわたりヨーロッパとイスラム圏の医学校の教科書として使われました。同じ時期に哲学・天文学・数学の著述も残し、分野を分けずに知識を一つの体系へ整理しようとした実例に数えられます。
ドイツの自然研究者、探検家。
南米探査 · コスモスの著述フンボルトは5年にわたって南米を探査し、高度ごとの植生と気候、地磁気をあわせて測定して、自然を分野別ではなく互いにつながった一つのものとして記録しました。晩年に書いたコスモスは、当時までの自然の知識の全体を一つの著述に束ねようとした試みで、複数の学問に彼の名の付いた山脈や海流が残るほど影響は広いものでした。
博識家は物知りの人という意味で使われますが、この原型で大事なのは量ではなく、つながりです。一つの分野で行き詰まると、ほかの分野で似た構造を見たことがないかを先に思い出します。Beyond Personaは知識の広さを採点せず、いくつもの分野を一緒に見る習慣と、一つに絞る力を、36の特性で合わせて確かめます。
関心のある分野が多いと、この原型だと思われがちですが、そうとは限りません。いろいろ知っていることと、その間にある規則を見つけることは別のことです。自分では二つが同じものに感じられます。無料診断の76問で最も近いタイプを確かめられ、288問の全体分析では29の原型との距離を順位で確かめられます。
どちらも一つのことに長くとどまりません。違うのは移る理由です。博識家は、ほかの分野に同じ原理を見つけようとして移り、原理を頭の中で比べます。実験家は、やってみればわかると考えて移り、実際にやって確かめます。だから博識家には説明が残り、実験家にはやってみた記録が残ります。
やるべきことをわかっていながら先延ばしにすることがよくあります。新しいつながりが見えるたびに、やっていたことがまだ整理しきれていないと感じて見るものを変え、始めた仕事を数日で止めてしまいます。下の一覧は、計算で決めたものです。この原型をつくる特性と、各反復を起こす特性が重なる度合いで順序が決まります。
広く見る気質は弱まりません。変わるのは、どこで止めるかです。始めるときに、つながりをいくつまで見るかを決めておけば、同じように広く見ながらも結論を出せます。測定でわかるのは変わらない性格ではなく、今の反応の仕方です。
測定で見る軸が重なる項目です。人が選んだのではなく、測定ルールから計算しています。
自分の結果が博識家にどれくらい近いか、確認してみてください。