強み
一緒にいるから強くなること
ビジョナリーは、戦略家に出会ってようやく、計画した大きな未来を現実にします。ビジョナリーが一人では頭の中の理想にとどめていた見通しを、戦略家が段階と資源と仕組みのそろった実際の計画に設計します。夢を見る人と、その夢を実現する人が一緒にいるので、ほかの組み合わせなら宣言で終わったことを、二人は実際にやり遂げます。
二人は、方向を決めることと実行することを途切れずにつないでいきます。戦略家は方向を見失うと、何のために効率を上げているのか分からなくなりますが、ビジョナリーが戦略家の仕組みに目的と意味を加えます。そうすると効率を上げる理由がはっきりし、働く人たちも、言われたからではなく、何のためにするのかを分かって働くようになります。
この出会いの正体
同じように深く見る二人
二人に共通するのは、深く見ることです。戦略家はそうして深く見たものを現実で使える仕組みにし、ビジョナリーはそうして深く見たものから、何に向かうべきかという意味を見つけ出します。二人とも目の前より遠くを、見た目より本質を先に見る、まれなタイプなので、初めて会ったときから、ひと目で互いに気づきます。ほかの関係ではいつも説明しなければならなかったことを、二人はわざわざ言わなくても互いに理解します。
戦略家は、複雑な情報を一つの仕組みに整理して効率よく設計し、長く運営する人で、ビジョナリーは、その仕組みが結局何のためのものかという方向と意味を問う人です。戦略家がどうつくるかを設計すると、ビジョナリーが何のためにつくるかを明らかにします。二人の特性は、直観という同じ力から来たもので、二人はまた出会って、互いに足りないところを補います。
注意
対立が起きる瞬間
二人は効率と意味をめぐって言い争います。戦略家は実際にできるか、効率的かを先に問い、ビジョナリーはそれが正しいか、意味があるかを先に問います。同じ決定について、戦略家は早く実行しようと言い、ビジョナリーはもっと深く考えようと言って、よく意見が分かれます。二人とも自分の基準のほうが根本的だと信じているので、この違いはなかなか縮まりません。
二人は速さが違います。戦略家は十分に調べたからもうつくろうと言い、ビジョナリーはまだ考えを十分に整理できていないとためらいます。つくる人と深く考える人の速さが違うので、戦略家はもどかしく思い、ビジョナリーは急かされていると感じます。
時間がたつと
長く一緒にいる二人に起きること
初めは、互いが深く考えることに強く惹かれます。上辺だけの会話をいつも物足りなく思っていた二人は、ようやく本質的な話のできる相手に出会えたと安心し、気持ちが高ぶります。相手の見通しを聞くたびに自分の考えが刺激され、二人は速く近づきます。
時間がたつと、二人は同じように深く見ながらも、向かいたい方向が違ってきます。二人は効率と意味、実行と熟考をめぐって言い争い、どちらも確信があるので引かずに正面から向き合います。この時期に、どちらが正しいかを決めようと争うのか、互いの速さが違うことを認めて調整するのかによって、関係のこれからが決まります。