RECURRING LOOP · 実行・自己管理
動機・興味の消耗
あれほど好きで始めたことなのに、いつの間にか興味を失っていたことはありませんか? やる気が減るのは気まぐれだからではなく、自分が何から力を得ているかによる問題です。
動機・興味の消耗はなぜ繰り返されるのか
始めたときは本気で打ち込んでいました。明け方に目が覚めてしまうほどに。ところが何か月かたった今、同じことを無理にやらなければならないことのように感じます。なぜもう楽しくないのか、そもそも本当に好きだったのかさえ分からなくなります。
やる気の減り方は、何から力を得ていたかによって違います。一つ目は、見返りから力を得ていた「報酬がなくなるとやる気をなくす」タイプです。ほめ言葉や成果や数字から力を得てきたのに、見返りを受け取る間隔が長くなったり、見返りを当たり前に感じるようになったりした瞬間にやめてしまいます。二つ目は、意味から力を得ていた「意味が見つからないとやる気をなくす」タイプです。「これを何のためにやるのか」という答えから力を得ていたのに、仕事が大きくなって繰り返されるうちにその答えがはっきりしなくなり、仕事そのものがつらくなります。三つ目は、新しさから力を得ていた「慣れるとやる気をなくす」タイプです。学んだり発見したりする楽しさから力を得ていたのに、慣れた瞬間に楽しさを失います。
やる気は量が決まっているものではなく、何から力を得るかによる問題です。自分が何から力を得ているかが分かれば、減ったやる気を取り戻すこともできるし、そもそもやる気が減りにくい働き方を決めることもできます。この文書で、自分が何から力を得ているかをまず確かめてください。あらゆることで全体的に元気がないなら、無気力・空虚の回を先に読んでください。
動機・興味の消耗にも種類があるのか
| タイプ | ひと言の場面 |
|---|
| 報酬がなくなるとやる気をなくす | “見返りが止まると” |
| 意味が見つからないとやる気をなくす | “「なぜ」がなくなると” |
| 慣れるとやる気をなくす | “新しさがなくなると” |
TYPE 1 · 報酬がなくなるとやる気をなくす
動機・興味の消耗 1つ目のタイプ · 「見返りが止まると」
このタイプの動機・興味の消耗はなぜ生まれるのか
この人は、仕事そのものではなく、その仕事をすると受け取れる目に見える見返りがあるときに張り切ります。ほめ言葉、数字で表れる成果、口座に入るお金のようなものです。目に見える反応があるときに動き、その反応が途絶えると、もともと好きだった仕事にも興味を失います。問題は、見返りがなくてもその仕事を続けたいと思える自分なりの理由がないことです。そのため、どんな仕事も結局は何かを得るための手段のように感じ、見返りなしに長く続けなければならない仕事に出会うと、やる力が残りません。ここがほかの二つのタイプと違うところです。意味があいまいになってやる気を失った人は、大きな見返りを与えてもやる気を取り戻せません。この人は、目の前で小さな反応を一つもらうだけで、またやるようになります。新しさがなくなってやる気を失った人とも違います。その人は慣れた瞬間に興味を失いますが、この人はどれだけ慣れていても、見返りさえきちんと受け取れれば続けます。時間がたつと、この繰り返しから抜け出すのはさらに難しくなるのです。見返りのない時期に興味を失い、興味を取り戻そうともっと大きな見返りを求めます。そのあいだも自分なりの理由は生まれないので、見返りなしには、むしろだんだん持ちこたえられなくなっていきます。
どんな場面で現れるのか
プロジェクトの序盤、成果がすぐに目に見える時期は、徹夜しても楽しくて仕方ありません。ところが結果が何か月も先にしか出ない長い課題に移ると、机に向かっても書類をめくれません。得意な仕事なのに、やりたくないのです。体調が悪いわけでも時間がないわけでもないのに、見返りがずっと先だというだけで、始めることから先延ばしにします。逆に、上司が通りすがりに「今回の、良かったよ」と一言言ってくれた日には、同じ書類を急にすらすらめくっていきます。給料日の前後で働く勢いがはっきり変わり、誰も見てくれない資料の整理は、何週間もやることの一覧のいちばん下に置いたままです。
いつ強まり、いつ収まるのか
小さな見返りを頻繁に、きちんと受け取れる仕事は、こつこつ続けます。成果がすぐに数字で出たり、反応がすぐ返ってきたりする仕事は、疲れずに進めていきます。逆に、結果がずっと先に出る長い課題、誰にも認められず表に出ない作業、目立たない維持の仕事を任されると、すぐにやる気をなくします。見返りを受け取るまでに時間がかかるほど、なおさらです。
よくある誤解は何か
周りの人はこの人を、見返りにしか反応しない浅い人だとか、お金や評価をもらえるときしか動かないと誤解しがちです。実際は仕事を愛する気持ちがないのではなく、その気持ちを長く保たせてくれる自分なりの理由が、まだない状態に近いのです。好きで始めた仕事でも、見返りがないと興味を失うだけで、浅いわけではありません。
何から変えればいいのか
遠い最終的な見返り一つにすがるのではなく、課題を細かく分けるのがこの人に合っています。短い周期ごとに目に見える小さな成果が得られるよう、見返りの間隔を短く決め直すのです。一日ごとに終えた分量を目に見えるように記し、小さな単位を終えるたびに自分で確かめられる印を作っておけば、力が抜ける前に次の見返りを受け取れます。自分からやりたいと思うべきだと説くのではなく、この人が実際に力を得ている見返りの間隔を狭める方法なので、効果が出ます。ただし、同じ方法を、意味があいまいになってやる気を失った人に勧めても、かえって役に立ちません。その人は見返りではなく、「何のためにやるのか」という答えを失ってやる気をなくした人です。小さな見返りをどれだけ頻繁に用意しても、その仕事が何の役に立つのか分からなければ、やはりむなしく感じます。
この説明が合わない場合とは
見返りがきちんと入ってきているのに、ボーナスをもらってさえ「これを何のためにやっているのか分からない」と興味が湧かない人なら、このタイプではありません。その人は「意味が見つからないとやる気をなくす」タイプを見てください。逆に、慣れた瞬間から見返りに関係なく退屈がる人なら、「慣れるとやる気をなくす」タイプを見てください。
根拠: 過剰正当化効果の研究 (見返りのためにやっているうちに、もともとの興味がかえって薄れる現象を扱った研究)
TYPE 2 · 意味が見つからないとやる気をなくす
動機・興味の消耗 2つ目のタイプ · 「「なぜ」がなくなると」
このタイプの動機・興味の消耗はなぜ生まれるのか
この人は、今している仕事が、自分の大切にしているもっと大きな目的や価値につながっていると感じるときに力を出します。そのつながりがはっきり分かっているあいだは、つらい仕事にも耐えます。けれど「これを何のためにやるのか」という問いに答えられなくなった瞬間、見返りが十分で腕も確かでも、その仕事をやりたくなくなるのです。意味を感じてはじめてやる気が生まれる人なので、目的の分からない繰り返しの作業はすぐに無意味だと感じ、いつの間にかやる気を失うからです。ここがほかの二つのタイプと違うところです。見返りが途絶えてやる気を失った人には、目の前の小さな成果が役立ちます。この人はボーナスを多くもらっても興味を取り戻せず、納得できる「なぜ」を一つ見つけ直して、ようやくやる気を取り戻すのです。新しさがなくなってやる気を失った人とも違います。その人は慣れるとすぐ興味を失いますが、この人はどれだけ慣れた仕事でも、その仕事が大切な目的につながっていると感じられれば、疲れずに続けます。時間がたつほど、この状態はひどくなるのです。意味があいまいになってむなしさを感じ、むなしい状態では成し遂げた成果さえ無意味に思えます。そうなるほど、その仕事がどんな目的につながっているのかを自分で見つけ直すのも難しくなります。
どんな場面で現れるのか
会社でいちばん得意な仕事を任されて手際よく片づけているのに、この仕事がいったい誰の何の役に立っているのか分からなくなると、仕事を始めるのがつらくなります。有能だという評価は変わらないのに、内心ではだんだんやる気を失っていくのです。以前は張り切ってやっていた企画も、ただ上に言われたからやっている手続きにしか感じられなくなって、興味を失います。健康も腕も変わらないのに、この仕事が誰の何の役に立つのか分からないという理由一つで、毎朝仕事を始めるのがつらくなります。そんなある日、後輩の一人が「あの資料のおかげで助かりました」と言ってくれると、同じ作業に急にまた意味を感じて、またやりたくなるのです。給料が上がったのでも新しい仕事ができたのでもないのに、この仕事が誰の役に立つのかがまた分かっただけで、また力が出ます。
いつ強まり、いつ収まるのか
今している仕事が大切にしている目的にはっきりつながっていると感じられれば、見返りが少なくても最後までやり通します。逆に、目的と関係なく言われたからやる繰り返しの手続き、理由の分からない指示、数字を埋めるだけの作業に入ると、腕とは関係なく、すぐにやる気をなくします。「なぜ」に答えられなくなった瞬間に、そうなります。
よくある誤解は何か
周りの人はこの人を、ぜいたくを言っているとか、まともな仕事を前にやけに気難しくしていると誤解しがちです。実際は仕事をいいかげんにやろうとしているのではなく、その仕事が何の役に立つのか分からなければ力を出せない人に近いのです。怠けているのではなく、その仕事を何のためにやるのか分からなくなって、力が抜けているのです。
何から変えればいいのか
今している繰り返しの課題が、自分の大切にしているもっと大きな目的のどの部分に役立っているのかを、目に見える形で整理してみるのがこの人に合っています。この作業が結局誰の何を助けているのかを一文で書いて貼っておき、どうしてもどこの役にも立たない仕事なら、別の仕事に替えるほうがいいでしょう。楽しさを無理に絞り出せというのではなく、忘れていた仕事の意味を確かめ直して力を取り戻す方法なので、効果が出ます。ただし、同じ方法を、見返りが途絶えてやる気を失った人に勧めても役に立ちません。その人は意味ではなく目に見える見返りが途絶えてやる気を失ったので、立派な「なぜ」をどれだけうまく説明しても、目の前に見える成果がなければ動きません。
この説明が合わない場合とは
「何のためにやるのかははっきりしているのに、それでもやる気にならない」という人は、このタイプではありません。目的がはっきりしていても、目に見える見返りがないと先延ばしにする人も同じです。その人は「報酬がなくなるとやる気をなくす」タイプを見てください。逆に、意味も見返りも問題ないのに、慣れたという理由だけで退屈がる人なら、「慣れるとやる気をなくす」タイプを見てください。
根拠: 意味に基づく動機づけの研究 (その仕事が自分にとって大切で意味があると感じるときに、自分から動くようになる動機を扱った研究)
TYPE 3 · 慣れるとやる気をなくす
動機・興味の消耗 3つ目のタイプ · 「新しさがなくなると」
このタイプの動機・興味の消耗はなぜ生まれるのか
この人は、新しいものに触れるときにやる気を得ます。始めたばかりでなじみのないものを知っていくあいだは深く打ち込みますが、ひととおり身について繰り返しだけが残る段階になると、まさにそのときに興味を失います。この人にとっては新しく知ること自体が見返りなので、身につけてしまってもう知ることがなくなると、維持して磨く段階を無駄な時間のように感じるからです。そのため次々と新しい分野に移ることになり、どの分野でも腕を長く磨けません。ここがほかの二つのタイプと違うところです。見返りが途絶えてやる気を失う人は、慣れていても見返りさえ受け取れれば続けますが、この人は見返りをきちんと受け取っていても、新しさが消えればやめてしまいます。意味があいまいになってやる気を失う人とも違います。その人は目的さえはっきりしていれば退屈な繰り返しにも耐えますが、この人はどれだけ意義のある仕事でも、すっかり慣れた瞬間に興味を失います。時間がたつと、この繰り返しから抜け出すのはさらに難しくなるのです。新しいことに打ち込んでは上達すると興味を失い、そのむなしさを紛らわそうと新しい分野に移ります。そのうちにどれも深く身につけないまま、始めるときのわくわく感だけを繰り返すのです。
どんな場面で現れるのか
新しい技術を学び始めた最初の一か月は、昼も夜もなく打ち込みます。ところがひととおり身について、あとは繰り返して磨くだけの段階になると、同じことが急に退屈な雑用に感じられます。上手になったまさにその瞬間に、興味を失うわけです。そして、そっとまったく別の新しい分野をのぞき始めます。ここでは見返りが遠いからではなく、新しく知ることがなくなったからやらなくなるのです。成果給のかかった慣れた業務は先延ばしにしながら、お金にならないなじみのない挑戦には何時間も夢中になります。経歴には始めたことばかりが並び、最後までやり遂げたものはわずかで、学んだことは多いのに、どれ一つ深く身につけたものがありません。
いつ強まり、いつ収まるのか
なじみのないものを初めて知っていくとき、まだ知らないことが残っている最初のうちが、いちばん熱心です。逆に、ひととおり身についてもう知ることがなく、維持するだけでいい段階に入ると、すぐに興味を失ってしまいます。見返りがかかっていても、目的がはっきりしていても関係ありません。すっかり慣れた瞬間に、そうなります。
よくある誤解は何か
周りの人はこの人を、根気がないとか、始めるだけで最後までやり遂げない気まぐれな人だと誤解しがちです。実際は仕上げる力がないのではなく、身についた瞬間に力をくれていた新しさがなくなるので、やらなくなる仕組みに近いのです。怠けているからでも無責任だからでもなく、慣れたというだけで興味をなくしてしまうからです。
何から変えればいいのか
慣れた活動にもっと難しい段階を一つ加えて、身についたことの中に、知らないことをもう一度作るのがこの人に合っています。もっと難しい版に挑戦したり、ほかの人に教える役を引き受けたり、自分で新しい規則を決めて同じことを目新しくしたりする方法があります。そうすれば、新しい分野に移らなくても、一つの分野で腕を伸ばしていけるのです。同じ仕事の中で新しさを作り出す方法なので、効果が出ます。ただし、同じ方法を、見返りが途絶えてやる気を失った人に勧めても役に立ちません。その人は新しさではなく目に見える見返りから力を得ているので、新しい挑戦を加えてあげても、目に見える成果が得られなければ、やはりやる気を出せません。
この説明が合わない場合とは
慣れたあとも新しさとは関係なくうまくこなしていて、見返りが遠のいたときだけやらなくなる人なら、このタイプではありません。その人は「報酬がなくなるとやる気をなくす」タイプを見てください。逆に、慣れとは関係なく「これを何のためにやっているのか分からない」と興味を失う人もいます。それなら「意味が見つからないとやる気をなくす」タイプを見てください。
根拠: 刺激追求気質の研究 (新しく珍しいものからやる気を得る特性と、慣れると退屈になる傾向を合わせた解釈)
動機・興味の消耗についてよくある質問
Q. 本当に好きなことなら、ずっと好きでいられるはずではないのですか?
いいえ、何から力を得ていても、一つのやり方だけで力を得続けていると、だんだん興味をなくしていきます。好きなことほど、むしろ趣味が仕事になり、遊びが責任になって、力を得るやり方が変わることがよくあります。やる気が減ったのは愛着が偽物だった証拠ではなく、力の得方を変える時期が来たという意味です。
Q. ほめ言葉や成果がないと、始められません。
外からの見返りに頼ること自体は欠点ではありません。問題は、ほめ言葉や成果の確認をほかの人からしか受け取っていないことです。方法は、見返りがなくてもやりたくなるようになることではなく(それには時間がかかります)、目に見える見返りを自分で用意することです。進み具合を目に見える形にし(確認表、グラフ)、小さな単位を終えるたびに自分で終わったと決め、成果を共有する周期を自分で作ります。人が求めているのは、認められること自体より、仕事が前に進んでいるという証拠であることが多いのです。
Q. この仕事を何のためにやっているのか、分からなくなって久しいです。
意味は一度見つければずっと残っているものではなく、定期的に確かめ直す必要があるものです。確かめ直す方法はこうです。一つ目は、自分の仕事の結果を受け取る人(自分の仕事が誰の何を良くしているのか)を具体的に思い浮かべ直すこと。二つ目は、最初に始めたころの記録(メモ、計画書)を読み直すこと。三つ目は、仕事全体の中で自分が担当している部分がどこなのかを確かめ直すことです。それでも意味が見つからなければ、意味があいまいになったのではなく、仕事が実際に、自分が意味を感じることから離れてしまった可能性を考えてください。それは方向喪失の回のテーマです。
Q. 何をしても三か月で興味を失ってしまいます。私はなぜこうなのでしょう?
「慣れるとやる気をなくす」タイプが定期的に経験することです。学ぶ速さが落ちると、興味も一緒になくしていきます。この気質は抑え込むより、生かすほうがいいでしょう。同じ仕事の中で定期的に新しいことを見つけたり(新しい方法を試す、役割を変える、教える側に回る)、新しいことがよく生まれる仕事を最初から選んだりします。三か月の熱意を何度もつないでも、三年の熱意一つと同じくらい多くのことをやり遂げられます。どうつないでいくかが大事なだけです。
この説明をどう受け取ればよいか
この文書は自己理解を助けるための行動パターンの説明であり、医療・心理の診断や相談に代わるものではありません。日常生活が揺らぐほどの困難が続く場合は、専門家の助けを受けることをお勧めします。
このページのタイプ説明は一般的な構造です。
測定を終えると、自分の気質の組み合わせで実際に表れたパターンと強度、自分に合う一歩が、個人向けの文書として提供されます。
この反復がよく見られる原型
測定で見る軸が重なる項目です。人が選んだのではなく、測定ルールから計算しています。